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昨日、師匠と先輩のジョイントコンサートへ行ってきました

師匠(田部井辰雄先生)と先輩(関口さん)の演奏を聴かせて頂くのは実に久しぶりのこと

師匠のコンサートは津田ホール(今は無くなったのかな?)での「還暦記念のコンサート」だったと思いますので10年以上前でしたし、関口さんの演奏はおそらく私が高校生時代の発表会以来だと思いますので45年も前のことです

会場は埼玉県ではありますが、自宅からはかなり時間がかかりました。(2時間くらい)

大宮からは高いビルもない、のどかな住宅街が広がるエリアを25分ほど行きます。初めて乗った路線でした。

そんなところにある会場でしたが、県立の研修センターのような役割を果たしているという建物はかなり立派で、宿泊施設やレストランなどもあるものでした。

そこの中にある「小ホール」が会場。

8角形(円形に近い)のステージや客席可変式(500席くらいまで)の多目的ホールは、ギターや室内楽には使い勝手が良さそうでした。

昨日は250席ほどの設定でしたでしょうか。

ほぼ満席で、この場所にある会場としては大盛況。企画者のご苦労がうかがわれます。

関口さんの息子さんのソロから始まったこの日のコンサート。

まず興味のあったのは、このホールの響きでした。

残響も丁度良い具合でしたし、音の伝わり方も悪くないのですが、最初に感じたのが高音がこもった感じに出てきて鳴っていない印象でした。これが、彼の使っている楽器のせいなのか、タッチの特徴なのかホールのせいなのかはその時点ではわかりませんでした。

その後、関口さんと息子さんの二重奏を挟んで関口さんのソロ。

高校生時代に私が持っていた関口さんの演奏そのもので、非常に懐かしい感じがしました。

その演奏で聴けたのは、まさしく私が高校生時代に師匠から指導を受けていた音楽の作り方だったのですね

全体的に「美しく」仕上げ、そのなかに「印象的な特別な音をちりばめていく」というようなスタイルです。

特別な「インパクト」は求めず、ひたすら聴きやすい美しさと「磨きをかけた、ギターの音の美しさ」を追求する。そして感情のデフォルメもダイナミックレンジには求めず、「引き伸ばした」音に感情を込める表現方法です。

40年〜50年前、多くのギタリスト達が心酔していたいわゆる「セゴヴィアトーン」といわれるものですが、その当時私達がその秘密を解明しようと躍起になっていた技法をそのまま継承している演奏で、非常に懐かしく感じたのでした。

ちなみに・・・・・・

このセゴヴィアトーンの秘密とは・・・・・・単純に技法で言ってしまうと・・・・・・

爪をやや角度を付けて強いタッチで弾いた後、強い圧力で押さえた指のゆっくりとしたヴィヴラートだと理解しています。

この技法を音楽の流れの中で「音」を引き伸ばして置いていくという事なのです。

問題はこの音が必ずしも「音楽上」の必要性、必然性から生まれるのではなく、ポジション移動の「時間稼ぎ?」に使われることがあることに、当時から違和感を感じていたものでした。

関口さんの演奏でも高音の鳴りがこもった印象は同じでした。

15分の休憩を挟んで後半は

田部井先生と関口さんの息子さんとの二重奏からはじまり、師匠のソロ。

二重奏では国産の(おそらく西野さん製作の?)楽器を使用していましたが、ソロでは名器ハウザー?世を使用。

この日の師匠のプログラムは、私が師事していた頃から聴いている懐かしいレパートリーの曲でした。

師匠の演奏は、私が師事していた頃の音楽とはすっかり様変わりしていました。

その事は十数年前に聴いたコンサートでも感じており、師匠にその事を聞いた覚えもあります。

「きれいに仕上げる」音楽ではなく、時に音を潰しても、という強いタッチの演奏の変わっていたのです。

前半の関口親子の音とは明らかに出てくる音量も迫力も違っており、気になっていた「高音の鳴り」もホールの特性ではなく楽器の特長なのだと分かりました。

師匠の音楽の変化は私としては若干複雑な気持ちもありますが長い音楽生活の中での変化は勿論あって当然のものでしょう。

あるいは、ギター界の重鎮ともなっている師匠ですから、これまで演奏してきた会場の大きさによって、スタイルの変化が起こったのかも知れませんね。

大きな会場で音楽を伝えるにはやはり、それなりの音量は必要ですし、そうした会場では「手元の雑音」はあまり気にならない物でしょうからね

ただ・・・・・・当時と変わらないのはセゴヴィアを彷彿させるトーンをところどころ使うことでした

バッハやロンカルリなどバロックに関しては・・・・・・・・・・

いろいろと感じることがあることはあるのですが、そこはまあギターでの演奏と言うことで

ともあれ、会場にいらしていた師匠の奥様や、一時期吉祥寺近くに住んでいて親交もあったご長男、その息子さん(師匠のお孫さん)とお会いでき、非常に懐かしかったですね。

そうそう、昨年亡くなられた西村先輩のお弟子さんで、2〜3年の間、私のところにもレッスンにいらしていた昔の生徒さんとも久しぶりにお会いしました。

修了後は、麿チャン始めいつものメンバーと大宮で飲み会

充実した???楽しい一日でした。

帰宅は12時半でした。